サブロー通信

サブロー通信は、アースアイズ代表 山内三郎が配信するメルマガです。
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2022.11.01

放任主義と育成主義

10月20日に日本プロ野球のドラフト会議が行われました。
六大学野球ファンとして、プロになりたいと志望届を出している選手が、
どこの球団に行くのかを楽しみに見ていました。

さて、プロ野球スカウトの方たちも今の時代は、選手の能力だけではなく、内面的なことも見ているようです。
かつては身体的な特徴「速い、大きい、力がある」などの能力を重視していたと思いますが、
今では「プロに向いた性格」であるかも見ているとのこと。

今の時代の指導方法においては、能力があるだけでは、なにか足りないものが出てくるようです。

プロ野球の指名に育成枠という制度があります。
あるスカウトの人は
「本当に育成であればよいのですが、育成ではなく、放任では、やはり人は育たないですね。」
と言っていました。

プロ野球でも人が育たないのか?? 
 
とそれを聞いたときに感じました。

選手を見出すのは、スカウトの力量ですが、その先はコーチや監督のお仕事となります。 

人と比較して、自分を高めることが大事なことのように言われていました。
今は、自分のスタイルを崩さず、そのままの自分で目標を達成することが良いとされているようです。

昭和の時代、王選手が最初から世界トップのホームランバッターを目指していたとは思えず、
努力の延長にそれがあったように感じます。
一方、イチロー選手や大谷翔平選手のように子供のころから、明確な目標を掲げて、
世界の舞台へ飛び込みながらも自分のルールで世界と戦う人は、他人との比較ではなく、
自分との闘いの中で己を高めて、それがどこまで通用するかを試しているのかなと思います。

高遠の理想を掲げる人は、放任で良いのでしょう。

素材の良さで、その大きな舞台に選ばれたにも関わらず、
努力をしないで、花開かず、去っていく姿を見るのは歯がゆく感じるものです。

大学時代の恩師、石井連蔵監督は、「真剣に取り組む人の持てる特権は、分厚い壁なんですよね。
その分厚い壁を破っていくことが、大事なのです。
もし、監督の仕事があるとしたら、その壁を作る環境を提供してあげることです」

とおしゃっていました。
プロ野球選手が育たないことをファンは、コーチや監督の責任であるとする風潮があるように感じます。
石井監督の言葉を借りれば、それは「環境を整えない」ことには一理あるかもしれませんが、
大前提は自ら、目標を作り壁にぶち当たっていくことです。

スカウトが、「能力」だけでなく「プロに向いた性格」も加味し、
選手に本物の「のびしろ」があるかを見極めるのは、大変な苦労があることでしょう。
それこそ数字だけでは、なかなか分からないものだと思います。

時代により変わり、人を選ぶ仕事。大変ですね。

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