サブロー通信

サブロー通信は、アースアイズ代表 山内三郎が配信するメルマガです。
本ページでは、2019年4月〜現在までのサブロー通信をご覧いただけます。

2023.02.07

心あるAIを求めて

30年ほど前、私は、全国のクラシックコンサート会場に、
クラシックのアーティストを売りに行く仕事をしていました。(笑) 
バイオリニスト、ピアニスト、ソプラノ歌手・・・・
まぁ信じられない話ですが、北海道から九州まで、
アーティストのCDをキャリーバックに目一杯詰め込んで、
200カ所程度のコンサートホールを回って歩きました。

バブル時代は、ご存じの通り「箱物」を多く造りすぎてしまい、
全国48都道府県になんと2,000カ所もクラシック専用ホールというものが出来上がりました。
人口の2%程度がクラシックを聴く層であるという都市伝説のような流布があり、
10,000人ほどの小さな都市でも、500人を収容できるクラシック専用ホールがあります。
バブルを象徴する豪華絢爛、誰も弾けないのにパイプオルガンなどがある
ホールも見受けられました。

巨大なコンサートホールや美術館を造ったとしても、そこが文化の発信の拠点に
なるわけではありません。運営を担当しているのは、元水道局員さんなど、
まったくクラシックの知識のない人が大半で、パイプオルガンをバックに
町のカラオケ大会などをしていることが多くありました。

道具や技術が揃えば揃うほど、豊かな文化の礎が築かれるわけでもありません。

これは、日本のDXが進まない理由にも近いように感じます。
ITやAIの技術を入れたとしても、DXが進むわけではありません。
会社には文化があり、文化を生むのは人の心や習慣です。
技術を導入する前に大きな壁が出てきます。

日本には、世界が認める先端技術があるにもかかわらず、
DXなどが浸透しないという矛盾を生み出しています。
未だに、世界から見ても、日本は技術において優秀な国であり、技術力が低いとは
どの国も思っていないと思います。それでもDXが進まず、給与水準が停滞したままです。
日本特有の仕事に対する「真心」とか「人がつなぐ」「心を大事する」などが
もしかしたら、無機質な「IT」とか「AI」とかを受けいれ難くしているのかもしれません。

しかしながら、アニメなどで育った日本人の豊かな想像力で
AIとの共創の場を作り上げられると、思いませんか?

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