サブロー通信

サブロー通信は、アースアイズ代表 山内三郎が配信するメルマガです。
本ページでは、2019年4月〜現在までのサブロー通信をご覧いただけます。

2024.01.12

政治は「老害」 ネットは「若害」

最近のインターネット上では「老害」という言葉が頻繁に使われていますが、
この言葉には何となく違和感を覚えます。年配の人々が時代遅れの意見を持
つことが問題のように扱われるこの言葉は、「イングループ・アウトグルー
プバイアス」と「集団内帰属感」の現れであり、集団の結束を強めるために
他者を排他的に扱う心理現象を反映しています。

しかし、「老害」の存在を考慮すると、対照的に「若害」という現象も考え
られます。この若害、あるいは「ネット誹謗(ひぼう)」や「デジ毒(デジ
タルの毒)」という言葉は、インターネット上での毒舌や無責任な批判、誤
情報の拡散など、デジタルコミュニケーションの負の側面を象徴します。経
験が浅い若者たちが、瞬間的な情報に流されやすく、他人を簡単に非難し、
重大な結果を招くこともあります。

政治の世界では、高齢者が時代遅れの考えを持ち、新しい変化や若い世代の
声を無視する「老害」とされる問題があります。これらの固定観念は社会の
進歩を妨げる可能性があります。

しかしながら、問題の本質は「老も若も」なく、他人の話を聞かずに先入観
で物事を判断する人たちにあります。話を聞かない人には、納得させるため
に時間がかかることがあります。

「老害」と「若害」は、世代間のギャップと各世代の問題点を指摘していま
すが、根本的な問題は自分の了見が狭いことにあります。老害は過去に固執
し変化を恐れる問題であり、若害は経験不足と情報に流されやすい問題です。
これらの問題は世代を超えた理解と対話によってのみ解決可能であり、私た
ち一人ひとりが自己反省し、異なる視点を受け入れることが求められていま
す。

このデジタル時代において、世代間の橋渡しをすることの重要性を改めて感じ
ます。対話を通じて、互いの違いを理解し、協力して社会をより良いものにし
ていくことが重要です。

2023.12.27

奇跡を信じる生き方、それとも信じない生き方?

皆さんは日常の中で「奇跡」をどのように捉えていますか?奇跡を信じるか信
じないか、これは人それぞれの生き方に深く関わる問いかもしれませんね。

【宇宙の言葉に学ぶ奇跡】
以前、宇宙に関するサイエンス番組を見ていた時、海外の教授がこんなことを
言っていました。

「宇宙では、150億年以上の長い時間と何千光年もの広大な空間を考えれば、
確率というものは意味を成さない。起こりうることは、いつか必ず起こるのだ」
と。

この言葉は私の心に深く刺さりました。

【奇跡は確率の問題?】

実際、奇跡とは確率の問題かもしれません。私は野球の試合をよく見ますが、
大興奮するであろう代打逆転サヨナラ満塁ホームランの打者は過去8人で確率
は「9年に1度」、つまり0.016%以下となります。

今の時期でいえば、

年末ジャンボ:約0.000005%(20万分の1)
ほかのジャンボ宝くじ:約0.00001%など…

これらもまた、奇跡のような出来事と言えるでしょう。他にも、雷が自分に落
ちる確率など、色々な確率がありますが、宇宙の長い時間からすると、ごく普
通に起きていることでしょう。

また、アインシュタインも言っています。

「人生には二つの生き方がある。一つは奇跡などないかのように生きること、
もう一つはすべてが奇跡であるかのように生きることだ」と。

【生まれること自体が奇跡】
私たちの存在自体が、実は大変な確率の奇跡なのです。精子の寿命は平均2~3
日、長くても1週間。受精能力を獲得するのには約5~6時間かかり、その能力は
約36時間持続します。数千万から数億個存在する精子の中から、たった1個が受
精するというこの現象は、まさに奇跡と言えるでしょう。

お釈迦さまは、更に人間に生まれてくる確率を盲亀浮木(もうきふぼく)とい
う言葉で残しています。大海中に棲む目の見えなくなった老海亀が百年に一度
水面に浮き上がってきた時に、大海に漂っている穴の空いた流木に偶然首を突
っ込むのと同じ確率で人は生まれかわるというお話。人間に生まれてくる確率
がすごく低いことの譬え話です。ウーン、こういう表現されるとかなり奇跡っ
て言葉が似合う(笑)

さて、その奇跡の確率で、生まれてきた人と人の出会いは、更に世界の人口80
億分の1の確率となります。

こう考えると、私たちが今ここに生きていること自体が、まさに奇跡の上に成
り立っているのではないでしょうか? 日々の生活の中で、些細な幸運や偶然
にも感謝し、それらを奇跡と捉えることで、より豊かな人生を送ることができ
るのではないでしょうか。

奇跡を信じるか信じないかは、あなた次第。

あなたの選択はどちらですか?

2023.12.12

AI時代における生き方 知識と知恵の違いを区別しましょう

私たちは現在、AIとテクノロジーが日常生活の隅々にまで浸透する時代に生きることになり
ます。このデジタル時代において、フランシス・ベーコンの「知識は力なり」という格言と
ソロモン王の「知は生命の泉なり」という言葉は、私たちの生き方に新たな光を投げかけて
います。

<知識の力>
「知識は力なり」という格言は、フランシス・ベーコンによって広められたとされ、知識の
持つ影響力と重要性を端的に表現しています。16世紀から17世紀のイギリスのルネサンス期
に活躍したベーコンは、科学的方法論の発展に大きく貢献した哲学者です。
ベーコンは科学的方法論の発展に大きく貢献し、知識の真の価値を明らかにしました。彼の
言葉は、知識が単なる情報の蓄積ではなく、世界を理解し、形作る力を持つことを示してい
ます。AI時代において、この考え方は特に重要です。データと情報が溢れる今、私たちはそ
れをどのように処理し、活用するかが重要になります。知識は、新たな技術を理解し、それ
を利用して問題を解決するための基盤となります。

<知恵の源>
一方で、ソロモン王の知恵は、道徳的、精神的な成長を象徴しています。ソロモンの「知は
生命の泉なり」という言葉は、知恵が精神的、道徳的な成長の源泉であることを強調してい
ます。ソロモン王は、イスラエルの古代王国の第三代の王であり、特にその知恵と富で知ら
れています。彼は紀元前10世紀にダビデ王の後を継いで王位に就きました。
ソロモン王は特にその知恵で有名です。最もよく知られている話は、二人の女性が一人の赤
ん坊を巡って争った際、真の母親を見極めるために赤ん坊を二つに割るよう命じたエピソー
ドです。この判断により、真の母親が明らかになりました。AI技術が進化し、私たちの周り
の世界が変わっても、人間らしさを保つためには知恵が不可欠です。ソロモン王のように、
複雑な問題に直面したとき、真実を見極める洞察力が求められます。AI時代においては、テ
クノロジーの倫理的な使い方、人間関係の維持、そして個人の内面的な平和を保つための知
恵が重要です。

<知識と知恵の融合>
ベーコンとソロモンの教えは、知識と知恵が相互に依存し合い、補完し合っていることを示
しています。知識は情報の海を航海する船のようなもので、知恵はその航海を導く羅針盤の
ようなものです。脳ではなく心の動きが大きく左右します。AI時代においても、これら二つ
は不可欠です。知識を用いてテクノロジーを活用することも大切ですが、それを適切に行使
し、社会や個人にとっての意味を見出す知恵もまた同じく重要です。

このデジタル時代において、私たちは情報をどのように処理し、活用するか、そしてそれを
通じてどのように成長し、社会に貢献するかを考える必要があります。知識と知恵、両方を
大切にすることが、このAI時代を生き抜く鍵となるでしょう。

2023.11.28

一度きりの人生、あなたは今何をしていますか?

一休禅師という名前は、多くの人に知られています。
彼は知恵とユーモアに富んだ「とんち」で有名で、アニメの「一休さん」で広く親しまれて
います。しかし、本当の一休禅師の言葉には深い教訓が込められています。

「世の中は食って、稼いで寝て起きて さてその後は死ぬばかりぞ」

一休禅師が詠んだこの歌は、彼の心根、奥底に秘めていた本心を表しているのではないかと
考えます。これは、彼が人生に対してどれほど穏やかで、心の平安を持っていたかを示して
います。一休禅師は死を恐れず、むしろ楽しみとして受け入れていました。

その一方、一休禅師は臨終に際して「死にとうない」と述べた逸話もあります。普通の人は
これを聞いて「一休さんも死ぬのが怖かったのか?」と思うかもしれません。しかし、彼の
一生や死生観を考えると、彼は自分が死んだ後に天国に行く確信があったことが分かります。
天国は彼にとって、無限の幸福と喜びがある場所です。そこに行きつければ、もう、二度と
戻ってこないことを知っていました。彼はこの世の苦しみから解放されることを悟り、高い
位置から「この世」を眺めて、「死にとうない」と言ったのだと、私は考えています。

仏教では、輪廻転生を断ち切り、天国に行くことが最終目標です。哲学を学んだりするもの
ではなく、目的は一つで、輪廻転生を断ち切り天国に行くことだけです。一休禅師はこの目
標を確信しており、死生観に達観していました。一般の人から見れば斜に構えて見えるかも
しれませんが、彼は宇宙の本質を正確に捉えていたのだと思います。

何百年、何千年と輪廻転生を繰り返した結果として、私たちはこの時代に生きています。生
まれ変わり死に変わり輪廻転生を繰り返している私たちが、輪廻の輪を断ち切り、宇宙の真
理を理解し、二度と生まれ変わらずに苦しみのない世界に行ける確信を得たとき、一度きり
の人生、私はこれから何をするのだろうか?コレが本当に最後の肉体で、ほんの数十年で終
わるとしたら自分はどのように人生を過ごすだろう。一休さんの言葉に思いを巡らせていた
ら、別の言葉も浮かんできました。

「馬鹿も利口も命は一つ」

これは五木寛之の『青春の門』に載っていた言葉です。なんとなく一休さんの歌に近い意味
を感じました。

2023.11.21

AIアレルギーが無くなった業界 ~AIとともに進化する世界 – 人間との協働の未来~

藤井聡太八冠がAIを活用して将棋の腕を磨いている話は万人の知るところで
すが、このエピソードは私たちに大きな示唆を与えくれます。将棋の世界で
は、すでにAIが人間の能力を超えてしまっていると言われています。プロの
棋士が一生のうちにできる試合が10万局くらいらしいのですが、現在のAI
は圧倒的に短い時間で3千万局もの対局を疑似的に経験しているそうです。
AIの進化は人間の思考や能力の限界を超えています。このことは、私たちが
新しい時代の夜明けに立っていることを意味します。

将棋は平安時代から続く長い伝統と格式の世界にもかかわらず、「AIアレル
ギー」を超えて、練習相手や戦い方の手法のコンサルタントとしてAIを受け
入れています。もうそれなしで、プロ棋士として戦うことは難しい世界です。

AIの活用は「慣れ」から始まります。最初は不思議に思うかもしれませんが、
AIの便利さに魅了されると、その使用は日常に溶け込みだします。そして、
次第に使う目的と時間が拡大し、新しい可能性を広げていくことになります。

将来、AIはどのような役割を果たすのでしょうか?将棋界のようにアドバイ
スをAIに受けたり、実験をしてみたりする業界をChatGPT(AIサブロー)に聞
いてみました。

【1】多様な業界での活用
医療・ヘルスケア:AIは診断の精度を向上させ、新薬の開発を加速させま
金融・投資:市場分析やリスク評価において、AIの役割はますます重要に
製造業:製品設計や生産プロセスの最適化にAIを利用
小売・流通:在庫管理や需要予測をAIで行い、顧客体験を向上
教育:AIによる個別学習プランの提案や教材開発。
交通・物流:ルート計画や輸送効率の向上にAIを活用

【2】AIの活用方法の広がり
データドリブンな意思決定:ビッグデータを分析し、より正確な決定を
自動化と効率化:繰り返しの作業をAIが自動化し、プロセスを効率化
パーソナライズ:カスタマイズされたサービスで顧客の期待に応える
予測分析:未来のトレンドや需要を予測し、戦略的な計画を立てる
インタラクティブな学習と開発:AIとの対話を通じて新しいアイデアを探求

AIはもはや単なる道具ではなく、人間の能力を拡張するパートナーへと進化し
ています。ビジネスモデルや戦略策定においても、AIは重要な役割を担うこと
になるでしょう。この協働の時代に、私たちはどのように適応し、成長してい
くべきでしょうか?AIとともに進化する未来は、まさに手の届くところに来て
います。

2023.11.14

日本のDX導入のための取扱説明書

当社では、日本特有の状況に適応したデジタルトランスフォーメーション(DX)の進め方を
探求しています。日本のDX推進にはいくつかの課題が存在しますが、これらは適切な戦略と
理解によって克服してきたいと思います。

トップダウンのアプローチはコスト削減に繋がりますが、ボトムアップの場合は逆にコスト
が増加する傾向があります。日本でのデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組み
がしばしば失敗する一因は、このボトムアップ型のアプローチにあると私は考えています。

欧米では、DX推進をトップダウンでおこない、その取り入れた仕組みに人を合わせて配置
します。当然、人件費の改善は、目に見えて分かりやすく、目的も明確です。成果がパーセ
ンテージで表現できることでしょう。システムを変更する際に人員配置の変更・解雇も当然
のように行います。

しかし日本では、ガラパゴスシステムに代表されるように、企業はシステムを自社に合わせ
て変更・複雑化する傾向があります。そのためにAIが人の代わりを担うのに時間がかかり、
人員配置や削減を行わずにDXを推進しようとするために、効率化やコスト削減は期待できな
くなります。

組織的なパラダイムシフトを起こすためには、人々の「慣れ」や「ルーチン」を打破する必
要があります。これはボトムアップアプローチでは難しく、組織の壁を越えた変革が必要で
す。そのためにはトップダウンのアプローチが欠かせません。

しかし、日本におけるトップダウンは十分に機能していません。これは、単にITやAIのリテ
ラシーを持つトップ層が不足しているからだと思われます。日本の平均年齢は現在約48歳、
実質的には50歳近くです。社会が硬直化するのと同様に、企業もその影響を受けています。
イーロン・マスクが日本の高齢化に言及していることもありますが、高齢化だけでなく、
トップの学習能力の低さも大きな問題だと感じます。

日本のボトムアップアプローチは、時に多くの費用を必要とします。新しい方法への適応に
は時間と理解が必要です。ここで重要なのは、日本独自のビジネス文化とプロセスを尊重し
つつ、新しい技術やアプローチを採用することです。

DX成功の鍵は、システム変更時の人員配置にも表れる、欧米とのアプローチの違いを理解す
ることにあります。日本企業は従来、既存のシステムに合わせて調整することが一般的です
が、DXでは柔軟な思考と適応が求められます。日本の長い歴史と豊かな文化を生かし、DXを
効果的に推進する方法を模索することで、困難を乗り越え、明るい未来を築くことができま
す。海外では、トップダウンによる最初の決断になりますが、日本のボトムアップの場合、
トップの決断は最後になります。いずれにせよ、トップのIT,AIのリテラシーを磨くことが
今後の会社、組織、日本の未来を担うことになると思います。

2023.11.09

振り向かず生きる なぜなら、信念があるから

先日「CODA(コーダ)」という映画を見ました。

久々に良い映画見た感じです。
タイトルの「CODA(コーダ)」は、「Children of Deaf Adults=“耳の聴こえない両親に
育てられた子ども”」のこと。

フランス映画「エール!」をリメイクした作品で、家族の絆と個人の夢の葛藤を描いた感動
的なヒューマンドラマです。

物語は、海の町でやさしい両親と兄と共に過ごす高校生ルビーに焦点を当てています。
ルビーは家族の中で唯一耳が聞こえますが、それは家族や町の生活に欠かせないものでした。
彼女は幼少期から漁業の手伝いをし、家族にとって通訳代わりになっており、家族と社会を
繋ぐ不可欠な存在になっていました。

新学期が始まり、ルビーは合唱クラブに入部します。その歌声に顧問の先生が気付き、都会の
名門音楽大学への進学を強く勧めます。しかし、聴覚障害を持つルビーの両親は娘が音楽の道
を選ぶことを受け入れられません。ルビーなしに社会との接点を直接持つことができない彼ら
は家業を支持し、家族の一員としてのルビーの役割を重視します。

ルビーは自身の夢と家族の期待の狭間で揺れ動きます。家族のために尽力し続けることを決意
しますが、それが彼女の人生を犠牲にすることになります。

最後の、名門音楽大学の審査の会場でBoth Sides Nowを歌う姿のシーンは、、
私は、もう涙腺が崩壊準備OKの状態で、歌声を堪能させていただきました。

人には、歌を歌う理由があります。
心を伝えるためには、テクニカルだけではない、人知れず積み重ねた経験が必要です。
それを映画で教えてくれているようでした。

2023.10.24

早慶戦の魔法と哀愁 – 幸せな巡り合わせ

初めて神宮球場に足を運んで、早慶戦を観戦したのは、浪人生活が始まり、勉強も追
い迫ってきた秋のことでした。同じく浪人生活を送っていた友人の帝京高校野球部の
投手が、何度も「早慶戦を観に行かないか?」と私を誘いました。しかし、私は「勉
強しなきゃ~」という気持ちから、断り続けていました。帝京の投手は、私の高校の
先輩が早稲田や慶應大学でプレーしていることもあり、誘っているようですが、私は
逆に情けない浪人生活をしている自分が行くべき場所ではないと感じていました。

早慶戦は3試合にわたり、私が球場へ足を運んだのはその最終戦、月曜日の夕方でした。
その日は帝京の投手が、私の予備校の講義が終わるのを廊下で待っていて「行こうよ」
と誘ってきました。私に気を遣いながらうつむき加減に誘う彼に、心動かされて、つ
いに誘いに応じてしまいました。

私たちは、早稲田側の1塁スタンドに入りました。記憶が正しければ、それは11月1日
ごろのことで、寒さが身にしみて、ジャケットを羽織っていたことを覚えています。

私たちが球場に到着した時、試合前のノックが行われていました。早稲田の選手の軽快
な守備を見るだけで心が楽しくなりました。しかし、一塁へのシートノックの時、当時
2年生で後に巨人でも4番を打つ石井さんがエラーしてしまいました。すると、二塁手の
先輩選手から「アッ~」と大きな声が上がり、ちょっと陰険な雰囲気が漂いました。石
井さんは焦りながら、「もう一本お願いします」と大声で言い、その後は軽快にボール
を処理しました。私は、その陰険な感じを高校の時に経験してきているので、そのやり
取りを少しにやけながら見て、親近感がわきました。

試合の結果は記憶では慶應大学が勝ったような気がします。

雨は降っていませんでしたが、分厚い雲に閉ざされていて、球場のスタンドはとても寒く、
薄暗い雰囲気が漂っていました。応援の熱気や選手たちのプレーとは裏腹に、どこか哀愁
を感じました。その日、私は早慶戦というものが具体的にどういうものなのかを理解して
いませんでしたが、4年生にとってそれは、学生生活の最後の試合であることを肌で感じた
瞬間だったのかもしれません。たかだか、学生の4年間ですが、大学まで野球をしたものに
おいては、大袈裟な話ですが、人生の全てだったと思います。

今秋も10月末に行われる早慶戦は、早慶がそれぞれ勝ち続けているため、最後の早慶戦で、
勝ち点をとったほうが優勝するという優勝争奪戦となります。このようなシナリオは、なか
なかあるものではありません。競合をかき分けて、早慶だけが優勝戦に残るのは、5~10年
に1度程度しかない出来事と思います。例えると、巨人と阪神の両チームが、最後の一試合
を残して、勝率が同率な感じをイメージしてください。(笑)

母校・早稲田の小宮山監督は就任の5年間、今回三度目の早慶戦決着に臨みます。一度目は、
早稲田。二度目は慶應です。三回目、どうなることでしょう。

今年は甲子園も慶應が優勝しており、盛り上がることと思います。

2023.10.19

知ることへの欲求と知ることの恐れ 成長の狭間

私たちは知ることへの欲求を持つ生き物です。知識は私たちの人生に深い意味を持ち、
成長のカギとなります。しかし、同時に知識を追求することは、恐れや不安を引き起
こすこともあります。フロイトの心理学における「エゴ」と「エス」の戦いは、この
ジレンマを象徴しています。

●知ることの欲求
知識への欲求は、私たちが学び、成長し、進化するための力強い駆動力です。知識は
自己理解の道であり、外部世界を探索し、他の人々とのつながりを強化する手段でも
あります。この欲求は、多くの場合、私たちを前進させるエネルギー源です。

●知ることの恐れ
一方で、新しい知識を追求することは、恐れを引き起こすこともあります。新しい情
報やアイデアは、私たちの既存の信念や価値観を揺るがすこともあるからです。AIに
よる新たな商品などは、不安を引き起こす典型かもしれません。私たちは自己保護の
本能を持ち、新たな知識が自己を傷つけると感じることがあるのです。

●成長とキャパシティの狭間
成長を追求する場合、知識の増加は不可避です。しかし、私たちのキャパシティには
限界があります。フロイトは「エゴ」と「エス」の戦いにおいて、自己制御と自己満
足の間のバランスを強調しました。知識の追求が私たちのキャパシティを超えると、
ストレスや心の不調を引き起こす可能性があります。大人になるとどうも、そのキャ
パシティのバランスを心ではなく頭で考えることがあるような気がします。

この狭間で、私たちは成長と恐れ、知識とキャパシティの調整を試みます。挑戦と学
習、そして自己保護とのバランスを取ることは、個人の成長と発展において永遠の課
題です。それでも、知識の探求と成長への欲求が、私たちの人生を豊かにし、深化さ
せることは間違いありません。


エゴ(自我):
エゴは個人の意識領域に位置し、現実的な思考、判断、決定を担当します。
エゴは現実との調整を行い、社会的な規範や現実の制約に従って行動する役割を果た
します。エゴは一種の仲介者であり、個人の欲望(エスまたはイドから出る)と外部
世界の要求との間で調整を図ります。

エス(イド):
エス(またはイド)は個人の無意識領域に位置し、基本的な欲求や衝動を表現します。
エスは即時の喜びや欲求充足を求める部分で、本能的で衝動的な側面を象徴します。
エスは個人の欲望や欲求を表し、社会的な規範や制約を無視します。

「エゴとエスの戦い」とは、エゴとエスの間の闘争や調整を指します。エゴはエス
の欲望を抑制し、社会的なルールに従うよう努力します。この闘争は、個人の内面で
頻繁に発生し、エゴがエスから出る衝動を抑えつつ、社会的に受け入れられる行動を
選択するプロセスを表しています。

このフロイトの概念は、人間の心の複雑さと欲求と社会的な調整の相互作用を理解す
るためのツールとして、心理学や精神分析において広く受け入れられています。フロ
イトの理論は心の動機や行動の理解に大きく寄与し、後の心理学者やカウンセラーに
影響を与えました。

2023.10.11

決断しないことが、時として自分の成長を妨げる!?

こんにちは、みなさん。今日は経営における決断力について考えてみたい
と思います。実話に基づいたストーリーを通じて、このテーマについて
深く考察してみましょう。

ジェイソンは、ある会社で優秀な若手エンジニアとして知られていました。
ある日、大きな仕事のチャンスが訪れ、出世のドアが彼の前に広がりました。
しかし、彼はいつものように慎重になりました。

「もしもうまくいかなかったら、会社に迷惑をかけるかもしれない。
失敗したら大変だ」ジェイソンは自分の立場や責任を心にかけ、ためらって
いました。

その一方、同僚のリサは異なるアプローチを取りました。
彼女は勇気を持ち、大胆なアイデアを提案し、プロジェクトに取り組みました。
リサはリスクを恐れず、不確かな未来に立ち向かいました。

数ヶ月後、結果が出ました。ジェイソンは慎重すぎてプロジェクトに乗り出せず、
大きなチャンスを逃してしまいました。
対照的に、リサは成功し、昇進を果たしたのです。

この物語から私たちが学ぶべきことは、頭の良さだけではなく、行動力が成功への
鍵であるということです。時には計画を練り過ぎず、少し無謀でも行動することが
大切な場面もあるのです。

ジェイソンの教訓は、経営の現場でも通用するものであり、私たちにとって貴重な
教訓です。

決断力は成功への第一歩です。チャンスが訪れたら、恐れずに行動する勇気を持ち
ましょう。もし仮に、自分が、成功したいと思うのでしたら、少し馬鹿になって思
い切って飛び込んでみることです。行動こそが、全てを変えてくれます。

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