一言でいってみな
最近の投資家へのプレゼンは5分~8分程度にまとめて説明をする「ピッチ」が一般的になりました。
短い時間で、自分の長年の構想、携わったことを伝えるためには、本質をわかりやすく
具体的な言葉で表さないとならず、至難の業といえます。
また最近のピッチでは、社会の課題という大きな題材から入るのではなく、自分の素朴な疑問を提示して、
「その疑問って、皆さんも同じように持っていますよね?
だから、解決していくと社会全体の問題解決にも繋がります」
というような個人の疑問や課題に焦点を当てた問題解決がされているように感じることが多いです。
私が短い時間で話す際に一番気にするのは、相手の理解度です。
どこまで物事を把握しているかが分からなければ、自分の話のどこを端折ってよいか分かりません。
ついつい、自分の考えていることは、相手も分かっているはずだ…くらいの勢いで、
話をしてしまうこともあります。
自分では理路整然と説明しているつもりでも、相手には伝わっていないなんてときには、
こちらがまったく意図していない行動を相手がとってしまうのです。
短い言葉あるいは一言で説明をするときは、その本質を表す的確な言葉が必要です。
その言葉は熟考され慎重に選ばれたものでなければなりません。
「自分の考えや伝えたいことの意図がその言葉と合うか?」
「相手が勘違いをしないで、理解をしてくれるか?」
など考えて言葉を選んで伝えます。
私は、社員たちに質問には「アングロサクソン風に答えろ」と言っています。
先ずは、YES/NOを明確にして、Becauseの説明を入れる。日本人の中には、それが苦手で、
話しながら結論を探している人もちらほらいるように感じます。
また、説明をするときに
「『、』読点を入れず、常に『。』句点を入れて言い切りにしろ」
と社会に出てからある先生に言われました。
全くその通りで、短い言葉で説明をするときには、接続詞などが多いと相手に伝わりづらくなるものです。
また、説明が長いのも、「まとまっていない」ことが「ダダ洩れ状態」になります。
短い時間あるいは一言で何かを言い表すことは、長い文章を作るよりも
「何を伝えたい」かその意図を考えます。
自分の考えていることを適切に相手に伝えるための具体的かつ本質的な文章や言葉を
これからも考えていきたいと思います。