サブロー通信

サブロー通信は、アースアイズ代表 山内三郎が配信するメルマガです。
本ページでは、2019年4月〜現在までのサブロー通信をご覧いただけます。

2021.10.11

終わりよければ全てよし

日本ハムの斎藤佑樹投手が11年間のプロ野球人生を
終わりにするとのこと。本当にお疲れ様でした。
ご本人は、勝っても負けても注目される人でしたから、
野球人生は本当に大変だったと思います。

「高校野球から大学を経由せずに、そのままプロ野球選手になっていれば、もっと勝てた」
など、根拠の無い話を耳にすることがよくあります。
また、甲子園で戦い、大リーグでも活躍した田中将大投手と比較され
「成長しなかった」という話も聞いたことがあります。
ただ、野球をしている人や、プロのスカウトからみれば
当時からでも田中将大投手と斎藤佑樹投手では、
田中将大投手の方が素材的に上であることは明々白々でした。
しかも、斎藤佑樹投手はプロ野球入団後、肩の故障もあったと聞いています。
苦しんだことでしょう。
無駄に人の比較をする必要性はありません。

人は自分が選んだ道であるにも関わらず、後から
「やはり違った」と後悔することがあるようです。
ただ、仮に違う道を進んだとしても、本当にその人は
違う道でも後悔はまったくしないのでしょうか?

『死ぬ瞬間の5つの後悔(著:ブロニー・ウェア)』という本で
紹介されている「5つ」というものをまとめてみました。

「自分に正直な人生を生きればよかった」
「働きすぎなければよかった」
「思い切って自分の気持ちを伝えればよかった」
「友人と連絡を取り続ければよかった」
「幸せをあきらめなければよかった」

緩和ケアの介護を長年つとめ、数多くの患者を看取ってきた
著者の経験を基にして書いたブログが大きな注目を集め、
それをまとめた本書は26ヵ国語で翻訳され、世界中で読まれています。

内容はよくわかる気がしますが、自分に正直に生きられるほど、
大概の人は自分の生き方に自信も強さも持ち合わせておらず
どんな生き方をしても、最後に後悔はあるのではないかと私は感じています。
どんな生き方をしても、死を目前にして、後悔が無い人は少ないでしょう。

ただ、自分の気持ちなどを伝えることはできそうですね。

甲子園などで大活躍しても、後の人生が振るわず苦しむ人は多くいます。
それをネットで他人事であるにもかかわらず、あたかも全てを知っているか
のように、
「あいつの人生のピークは甲子園だったな」などという人がいますが、
彼らにとってそれは人生の一部分でしかありません。
多くの人に注目を浴びることが幸せではなく、
野球や練習にチャレンジし勝ち取ったものと、
共に戦ったチームメイトに連絡をし合うことが
今後の人生に後悔しない大事なことのようです。
ましてや、ネットの勝手な批判など蚊帳の外の話です。

「終わりよければすべてよし」とは
シェークスピアの戯曲のタイトルらしいのですが、
私は、別の意味で捉えています。
私が聞いたのはお寺の坊さんの話で、
死ぬ時に笑って死ねる人生が一番良いという意味で使われていました。
「どんなに負けても良いじゃないか?壁があれば、
何度でも壁にぶつかれば良い。その壁を乗り越える先に
笑って死ねる人生がある」

後悔とは、取り返しのつかないものという気がします。
死ぬ間際であれば流石に「後悔」という言葉が相応しいですが、
人生が続く限りは、後悔ではなく失敗があるだけです。

私は笑って死ねるまで、頑張りたいと自分を励ましています。

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