熊の発見 〜AIの目が守る暮らし〜
最近、「また熊が出た」というニュースを聞かない日はありません。
山だけでなく、民家のすぐそばまで出没するケースも増えており、人が襲われて亡くなるとい
う痛ましい事故も起きています。
これまで熊の目撃情報は、住民の通報や目視によるものでした。
しかし、限界があります。発見が遅くなれば、その分だけ危険も増します。
■ AIカメラで“熊の予兆”を捉える
当社では、防犯や火災検知のために活用してきたAIカメラ技術を、この“熊の出没検知”にも応
用できないかと考えています。山沿いや民家の周囲、通学路などにAIカメラを設置し、熊と思
われる動物の動きをリアルタイムで自動検知。
検知した際には、以下のようなアクションが即座に行われる仕組みです。
《AI熊検知システムの流れ(構想)》
・AIカメラが熊を自動認識(体格・動き・色など)
・クラウド・エッジ処理で“熊”と確定判定
・民家や地域のスピーカーへ自動音声で警告放送
・登録住民にLINE/メールなどで即時通知
・役所や消防への通報と履歴保存
このように「発見→警告→通知→記録」がすべて自動で行われることで、人命を守るための
“先手の安全”が実現できます。さらに、遠隔でも様子を確認できることで、高齢者世帯や子育
て家庭にも安心を届けられるはずです。
■ なぜAIなのか?
熊の出没は予測が難しく、昼夜問わず、しかも一瞬です。
人間の目や通報に頼るだけでは、どうしても“後手”に回ってしまいます。
AIであれば、夜間の赤外線カメラ映像でも熊を判別でき、人間では見逃してしまう動きも、高
精度で捉えることができます。
さらに学習を重ねることで、熊と犬の違い、タヌキとの区別などもより正確に判断可能になり
ます。
■ 地域の防災インフラとして
私たちはこの仕組みを、単なる“動物検知”ではなく、地域の防災インフラとして活用したいと
考えています。熊だけでなく、土砂崩れや火災などの予兆をAIで察知し、人と暮らしを守る目
として、AIが地域に溶け込んでいく未来を描いています。
「自然と共に生きる」ことが見直されるいま、技術と知恵で、共存の道を切り開いていきたい
ものです。


